キャサリン子

ファニーゲームのキャサリン子のレビュー・感想・評価

ファニーゲーム(1997年製作の映画)
3.8
穏やかな夏の午後。バカンスのため湖のほとりの別荘へと向かうショーバー一家。車に乗っているのはゲオルグと妻アナ、息子のショルシ、それに愛犬のロルフィー。
別荘に着いた一家は明日のボート・セーリングの準備を始める。
そこへペーターと名乗る見知らぬ若者がやって来る。
はじめ礼儀正しい態度を見せていたペーターだったが、もう一人パウルが姿を現す頃にはその態度は豹変し横柄で不愉快なものとなっていた。
やがて、2人はゲオルグの膝をゴルフクラブで打ち砕くと、突然一家の皆殺しを宣言、一家はパウルとペーターによる“ファニーゲーム”の参加者にされてしまう…。



アギゴンさんのレビューを読んで、興味津々で視聴。
救いも希望も一切無し。不快指数100%のサイコホラーです。
かつてここまで救われない映画が存在したでしょうか?
内容はえげつないし、この作品を見て気分が悪くならない人はまずいないはず。
ものすごく後味が悪いです。けど、嫌いじゃない(笑)
決して面白くないわけではないのです。
何故か惹きつけられてしまう、不思議な映画でした。


さきほど「内容はえげつない」とかきましたが、直接的なエログロの映像はないです。
なので、そういう描写が嫌いな人でも大丈夫。
けれど、えげつないほどのとてつもないイライラ・ムカムカ感。
演出が上手いんですよね。

犯人のニヤついたドアップ(時折こちらを向いて問いかけたりウインクしてくるなどの挑発有り。これが超イラッとする)、
画面が固まった?ってくらいやたら長い沈黙のシーン(一瞬プレーヤーが壊れたのかと思った)、
全体像を見せないカット割り(残虐なシーンを音声だけで伝える)、
そしてリモコンのシーン…(あれは反則じゃないか?!)


鑑賞後はとんでもない疲労感に襲われましたが、サイコ系が好きな人はこのSM感がたまらないと思いますので、ぜひ。
キャサリン子

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