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ファニーゲームのhoteltokyoのレビュー・感想・評価

ファニーゲーム(1997年製作の映画)
4.5
バカンスで湖側の別荘にたどり着いた3人の家族は、家の荷物を整理中、玄関先に手袋をした1人の青年、ペーターが卵を分けてほしいと現れる。妻の好意により卵を分けるも、すぐに落として割ってしまうペーター。そこにもう1人の青年、パウルが現れ、ゴルフクラブを貸してほしいと願い出る。2人の挙動に不信感を抱くも、ここから2人の態度が豹変する・・・的な物語。

「世界1胸糞が悪く全然ファニーじゃない」と様々な人から聞かされ続け、それでもなお、様々な映画の議題に登り続ける本作。物語のメインとなる超ハードコアな2人の青年は、割りかし序盤から挙動不審なわけなのだが、ただ監督が考えた”人が嫌だと思うことを繰り返す”単調な映画ではなかった。それどころか、とてもメタ的で、人的被害なショックよりも、ジェイソンやフレディのような調節した存在に近しい描写が、本作をただならぬレベルに引き上げている。まじでスタンド使いを疑ったほどだ。そしてそんな時空を超越した存在の2人による、一般ピーポーでは考えつかない暇つぶしが始まるのであった。

そもそも、なぜ2人がそこまで卵を求めてるのかも謎だが、そもそも目的が一切分からないところに考察が唸る。唯一分かることと言えば、青年の1人パウルの頭の形がとても良い。それだけだ。
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