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機動警察パトレイバー THE MOVIEのTのレビュー・感想・評価

4.2
4DXで見てきました!
初見だったのですがブッ飛ばされました!
面白い!!

冒頭、飛び降りシーンで「ちょっと絵が古く見えちゃうな」と思った不安は、直後の暴走レイバーVS自衛隊レイバーの戦闘アクションで消え去ります。いきなりここが白眉。4DXが、レイバーはもちろん車やヘリなど乗り物と相性抜群なのは『マッドマックス怒りのデスロード』『ダークナイト』4DXで学習してましたが、今作はそれを上回る出来。『逆襲のシャア』4DXより良いです。乗り物によって変わる振動、発砲による風、着弾した衝撃、視点が変わるたびに効果も細かく変わります。

中盤、松井刑事の捜索や、遊馬とシゲさんのPC作業で4DXの効果は出番が少ないですが、いざクライマックスになると怒涛のアクションシーンが待っています。特に台風の暴風雨表現は横殴りの風に雨がしっかり感じられて素晴らしかった!入水シーンのしぶきもいいし、もちろん格闘や建物倒壊シーンも!

コクピットが漫画版では密閉式ですが、アニメは開放式。設定した当時にそんな意図があるはずもないですが、この設定4DXで生きてます。当然密閉式よりも外からの音や衝撃がダイレクトだから!

今まで見た4DX化の中では最高の出来。
冒頭アクションだけでも代金以上の価値あります。

サウンドリニューアル版で公開したのも大きいでしょうね。オリジナルを知らないので比較はできませんが、5.1ch仕様になって4DXと相性もいいはず。

今見るとレイバーがある世界で携帯電話もないわPCは古いわ、ディスプレイはブラウン管だわってのは89年の作品だから仕方ないこと。それでもOSやウイルスは今でも通用するネタ。むしろこれが89年公開であることに驚きます。

お話は確かにツッコミどころはあります。まず説明セリフの多用。例えばバビロンプロジェクトについて。あんなに大きな国家プロジェクト、劇中の人物が知らないわけないですし、ましてや説明する相手はレイバー犯罪対策のプロ。ご丁寧にレイバー普及の説明までしてくれちゃって、視聴者にむけた説明セリフすぎます。

戸籍などあらゆる個人データを役所などから消す個人というのも呑み込みづらい。物語の展開がリアルなだけに太田の暴走による市街地の破壊も度が過ぎるようにみえてしまう。あそこまでの建物倒壊で人死にゼロもちょっとありえない。あんな至近距離でライアットガン?を連写して跳弾は大丈夫なん?

でもそんなこと些細なこと、と思えるほどテンポがいいし、なによりアクションがすごい。そしてラストの切れ味。エピローグゼロ!即座に流れるエンドテーマがカッコいい!スパッと終わって99分。素晴らしすぎる。

旧約聖書ネタやストリングスの効いたエンドテーマ、街中のロボット格闘なんかはエヴァンゲリオンへの影響も感じました。
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