りょーこ

大菩薩峠のりょーこのレビュー・感想・評価

大菩薩峠(1966年製作の映画)
4.5
中里介山原作
41巻未完巨編の第1~3巻を扱った、岡本喜八監督版のモノクロ作品です!

以前、市川雷蔵版を観たのですが、三部作で面倒になったので、こちらをチョイスw

仲代達矢演じる机龍之介の、捉えどころのない狂気が光る逸品☆

三度に渡る大立ち回りは、息もつかせぬ大迫力でした!!!



大菩薩峠で、巡礼中の老人を斬り殺した机龍之介(仲代達矢)。

その後、奉納試合で宇津木文之丞(中谷一郎)を打ち殺した机は、江戸で新徴組に加わる。

一方、文之丞の弟の兵馬(加山雄三)は、兄の敵討ちの為、島田虎之助(三船敏郎)の道場で稽古に勤しんでいた。

ある日、机は島田の剣を目にするが、"剣は心なり"という彼の太刀筋に圧倒され自信喪失、京都へと向かうのだが……



ざぶとん(* ̄∇ ̄)ノ

とにかく殺陣が凄い!!!
腕も吹っ飛ぶし、血糊も結構使ってます♪

机の"音無しの構え"も素敵ですし、1対多数の大立ち回りは、瞬き出来ない素早さと迫力でした☆

・文之丞の敵討ちに来た門弟 対 机
→長回しの絶品シーン!
・新徴組 対 島田
→雪の中で三船がキメる!
・机 対 大量の新選組
→血が目に入り、満身創痍ながらも剣を振るい続ける仲代!

仲代と三船の直接対決が無いのが惜しいなぁ~
でも、最強過ぎて決着つかなそうだから仕方ないかw

ラストは黒澤明『蜘蛛巣城』みたいに、机が狂っていきます。
その演出がまた上手い!
陰影をつけてグワングワン見せる(〃∇〃)

が、いきなり"終"!
え…………
まあ未完の作品だしなぁ。。。

特典の解説映像によれば、別エンディングが存在していたそうです☆
因果と救済が加わるそちらでも良かったかも。

ずーっと狂ったクソ野郎、でも面白いのですけどねw

そんな仲代達矢の瞬きゼロな顔面迫力とクソっぷり、そして静かながら必殺の"音無しの構え"は必見です!
りょーこ

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