シネフィルmonk

仁義のシネフィルmonkのレビュー・感想・評価

仁義(1970年製作の映画)
3.7
原題は仏語で「赤い輪」。映画の冒頭、ヒンズー教のラーマ・クリシュナが仏陀の言葉を引用した「人はそれと知らずに必ずめぐりあう。たとえ互いの身に何かが起こり、どのような道をたどろうとも、必ずや赤い輪の中で結び合う」のテーマが紹介される。
刑務所を仮出所したドロンが脱獄囚のジャン・マリア・ヴォロンテ、幻想に悩まされアルコール中毒の腕利きの元警官イヴ・モンタンと三人で組んで宝石強盗を計画し成功するが、ベテラン警視役のブールヴィルら警察の執拗な追手が迫る。タイトル通り、赤い輪によってめぐりあったギャング3人の男たちの映画。

監督のジャン=ピエール・メルヴィルが「サムライ」に続いて撮影にアンリ・ドカエと組んだフレンチフィルム・ノワール。全体に寒色系でメルヴィル・ブルーと呼ばれたカラーに青みを帯びた映像に、主たる登場人物はトレンチコート、帽子を愛用し、ナイトクラブはジャズを演奏し、アメ車を走らせる。セリフが極端に少なく男の孤独や絆などハードボイルドな美学を描いており、クールで格好いい🕵️‍♂️😎
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