おいしいらいち

眠り姫のおいしいらいちのレビュー・感想・評価

眠り姫(2007年製作の映画)
3.0
この手の映画をはじめてみたんだけれど、面白かったです。

実験映画の監督といわれているみたいだけれど、トークショーでご本人曰く「劇映画を作っているつもり」。

その通りというか、まず物語があり、その世界を深めるために映画という手法をとっているという印象で、その点では間違いなく「劇映画」。
そこで用いられる手法が特殊といわれるのは、この「映画によって表現される物語」を映画という枠から再解釈するから、だろうか。

基本的に台詞などはほぼ原作漫画そのままではあるが、映画の方がホラー色が強め。漫画版はわかると怖いみたいな雰囲気。
スクリーンに人が映らないのに、「人を撮るのに最適」(監督談)というスタンダードサイズというのも効いているのかな。
正直映画だけだと台詞の筋がわかりづらいところがあったので漫画版で補完するのは割りと必須かなと。読み比べ面白いし。
漫画版のさらに原作たる山高帽子はまだ読めてないけど読んだら追記するかも。

他の監督作品も見たくなる。