まるちよ

十二人の怒れる男のまるちよのレビュー・感想・評価

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)
2.8
1957年の白黒映画。
密室法廷モノとして「金字塔」って言われてるらしい。
前職場の先輩から勧められて見てみた。

法廷モノでしかも白黒で途中離脱するかと思ったけど、すんなり全部見れた。
最初から最後まで12人のおっさんが狭い室内で話し合うだけ、なんだけどこれが何故か退屈しない。
12人のおっさんは、スラム街に住む少年が父親を刺殺した事件の陪審員で、最終的に少年が「有罪か無罪か」をその密室で話し合うってストーリー。
12人全員がどちらかに一致しないといけなくて、状況証拠から少年が有罪なのはほぼ確実な状況なんだけど、1人だけ「無罪」に投票するところから始まる。
当時のアメリカにおけるスラム街、貧困層に対する「偏見」と、困難な状況に対する抵抗が可能な「民主主義」がテーマになっていると思った。

白黒で、音楽も特に無く、延々と続く室内会話劇なんだけど、話が長引くせいで12人の個性や背景が徐々に現れてきて、まったりと人間観察をするように楽しめる。
個人的には肝心の評決の部分が見てみたかったけど、それが無いからこその陪審員をテーマにした映画なのかもしれない。
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