井出

魂萌え!の井出のネタバレレビュー・内容・結末

魂萌え!(2006年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

喪失、解放、怒りが映画を始め創造に携わる原動力になる。故人に強烈に縛られるのが生き残る者の宿命でもあるけど、でもそれが即、勝ち逃げされることにはならない。生きる者はその先の現実を作りかえ、過去への意味づけを変える権利をもちうる。やっぱ長生きすべきだよ。
風吹ジュンと三田佳子の闘いの描写は凄まじい。特に最初に線香あげに来たときの、三田佳子の振る舞い(「奥様」、すすり泣き、格好、化粧、マニキュア、座布団よけるとか挙げられるだけでもたくさんある)の憎たらしさっていったら、凄かった。役者、演出、脚本の妙。今後こういう日本的な描写はなくなっていくんだろうな。
井出

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