<概説>
ロバのバルタザールの周囲には人間の不幸が満ちている。彼を愛してくれた少女のみならず、その家族や知人までもが絶望の果てに死んでいく,そんな彼等の悲劇を見守るバルタザールが、最後にたどり着いた運命の場所とは。
<感想>
鑑賞時にどうもキャストの演技力に疑問が残ったのですけれど、調べてみたらほぼ全員素人を起用しているそうで。
なるほど全員素人であればまた違った、あの独自の作風が産まれようものだと納得しました。
しかしこの試みを提案するのは簡単ですけれど、作品にまとめあげるとなればなかなかに難しいです。
仮に邦画で延々大根役者を観させられたら。
これが30分でさえも辛いのは『カメラを止めるな』等の作品で実証済み。ましてこちらは二時間ですから、よくもまあ作品として成立しているものだと心底感心します。
もちろんこれは成立していないとする方もいるでということですし、決して万人ウケする作品ではないですね。
その意味ではこの映画もある意味実験映画なのかな。