安堵霊タラコフスキー

バルタザールどこへ行くの安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

バルタザールどこへ行く(1964年製作の映画)
4.9
ブレッソンの卓越した演出で不遇なロバの一生を描くから、人間嫌いに拍車がかかる。

でも人間の描写は冷淡なのにロバや動物へ向けられる眼差しは心なしか温かいものが感じられるからか、動物らの動きを見ているだけで感動させられるし、最後に至っては感涙すらしてしまうほどだったのだけど、これもやはり自分が人間や社会に辟易してるせいだろうか。

それにしても今更ながらブレッソンの映画って暗いものばかりなのに飾らない最低限の演出が秀逸だからか度々見たくなる魅力があって困る。