YasuhitoArai

バルタザールどこへ行くのYasuhitoAraiのレビュー・感想・評価

バルタザールどこへ行く(1964年製作の映画)
4.1
ロベール・ブレッソン監督作品。
小村で生まれたバルタザールというロバは、ジャックとマリーの二人の少年少女に可愛がられる。月日が経ち、鍛治屋でこき使われたバルタザールは逃げ出し、マリーの元に身を寄せるが・・・という話。

ロバのバルタザール、アンヌ・ヴィアゼムスキー演じる少女マリーの受難の話。悪事を働く少年ジェラール等の悪人がはびこる悪徳の栄え状態。
人間の傲慢な扱いにひたすら耐えるロバのバルタザール。優しい眼差しの画面への訴求力。涙を誘う。
ブレッソンらしく最小限の説明、演出、感情表現を抑えた演技。人間は冷たく感じるけど、バルタザールは暖かい。ただ時折流れる音楽でより悲しい気持ちになる。

ミヒャエル・ハネケがかつてオールタイムベストに挙げていた映画。
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