バルタザールどこへ行くの作品情報・感想・評価

「バルタザールどこへ行く」に投稿された感想・評価

iceblue

iceblueの感想・評価

3.9
愚鈍な動物、ロバ…?
いえいえ、愚かで利己的な人間をじっと静かに見つめるロバの物語。
酷い人間の仕打ちに耐え、
物言わぬ姿、羊に囲まれる姿から、
ついキリストになぞらえてしまう。
あの潤んだ哀しげな瞳は何を想っていただろう…
     
A・ヴィアゼムスキーの、少女の面影の残る可憐さ。そして画面越しに漂う仄かな色香。彼女の境遇もまたロバと重なりあう。
醜くも美しく、切ないほど哀しい。
映像の素晴らしさはため息もの。
Tyga

Tygaの感想・評価

4.0
「聖なるロバ」バルタザールが見つめる先にあるのは、人間のエゴやそれによって抑圧させられた命や気持ち。

サーカスのところのバルタザール→虎→バルタザールの切り返し。

マリーがどんどん荒んでいくのを見つめ続けるのは辛かったろうと思う。
逃げる場所は死の世界しかなかったのか。
おそらく、すべてのロバは天国にいく。
R

Rの感想・評価

4.8
すごい映画です。映画史上最高の動物虐待映画です。知らんけど。あんまりです。主人公はロバです。ディズニーやベイブみたいに人間の言葉を喋れない、ただのロバです。彼がふわふわの幼少期から死ぬまでのあまりにも悲惨な受難の一生を冷酷に描いたとんでもない映画です。そのロバは、マリーという最初の飼い主の少女に洗礼を受け、バルタザールと命名される。幼少期は人々の愛情を受けながらのん気に暮らしていました。だが、余裕のなくなったマリーの家族はバルタザールを手放します。大人になったバルタザールは、次々と様々な人の手を渡っていく。誰にもらわれても、どこにいても、労働力としてこき使われるか、虐待を受けるか、またはその両方か。何をされてもまったく表情を変えず、逃げ出そうとしたこともあるけれど、基本じっと人間たちの業と罪を、潤んだ瞳で黙々と耐え忍ぶ姿が描かれていきます。それがあまりにも可愛そうに見えるのだが、同時に、バルタザールに関わる人間たちは、じゃあバルタザールと比べてマシな生活を送っているのか、というとぜんぜんそんなことない。むしろ、下手に感情や理性が備わって、善と悪の自由な選択権を与えられている分、人間のほうが明確に自分の悲惨を意識してるし、他者を悲惨のなかに陥れることもできてしまう。そして、ただひたすら状況に振り回されるだけの犠牲者人生にもがき苦しむ姿は、あたかも祈りを捧げる対象の神に虐められてるよう。人間が運命に流されて知らぬ間に悲劇へと引きずりこまれる姿と、バルタザールのそれと、何の差があると言えるだろう。さらに、ブレッソン監督の最も顕著な特徴である、俳優の完全に無感情でうつろな演技も、心情的リアクションのないロバとたいして変わりない。人間が悲惨だから、ロバも悲惨だし、おそらくは神も悲惨で、結局誰も彼も悲惨なのだ。これぞまさに一切皆苦。希望の光なんてものは何一つない。たのしそうにしてる時を敢えて挙げるなら、幼年時代か、悪を行なってるときか、欲望を満たしてるときくらい、どれも長続きしないはかない楽しみだ。そしてたび重なる悲劇の果てに、無情な死を遂げるバルタザール。本作の描く世界には当然、死後の救いも皆無、むしろ、死後の無によってマイナスがなくなったよ、よかったね。っておい! 何て救いのない映画なんだ! ふざけるな! 面白すぎる! ブレッソン! けどね、こんなヘビーな現実を、またはこれ以上にひどい現実を、実際に生きてる人たちが存在するのが、この地球なのであります。いかにして人間は真の蘇生を遂げ、汲めども尽きぬ歓喜の源泉を得ることができるのか。それが人類に課された最大の題目であり、ブレッソンが救いなきダークなアート表現の向こうに求めていたものなのかもしれない、と思うのであります。とまれ、本作は大傑作の多いブレッソンの最大の問題作であり、また最高の一作であると思います。ブルーレイちょー安くゲットできたのまじラッキー! すごく映像が美しかった。最後に述べておきたいのが、さすがにそんな地味なサーカスの出し物はねーだろ! ってのと、セクハラおやじキモすぎるわ! 以上です。またじっくり見たい。
バルタザールどこへ行く“人間どもよどこへ行く”
KnI

KnIの感想・評価

2.0
ロバは見てる。あのつぶらな瞳で。
人々の流れを、行いを。
久々に見たんだけどやっぱりわかりません
kotone

kotoneの感想・評価

4.5
苦痛は幸福と同じように認められるべきものだ
人間以外の動物あるいは植物すべてに
人間あるいはそれ以上の感情を持つことがある。その感情を持ったまま共鳴したりしなかったりする、これは間違いなく神話だ、ブレッソン
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