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ガッジョ・ディーロのchipのレビュー・感想・評価

ガッジョ・ディーロ(1997年製作の映画)
4.0
旅人だった父が遺したものは…
「ノラ・ルカ」と呼ばれるロマ(ジプシー)の幻の歌姫のカセットテープ。
フランス人青年ステファンは彼女をさがす旅に出る。。


ロマの人たちはずっと旅しているのかと思ったけれど…
現在は村を作って一か所に住んでいる人たちが多いとか。。
ルーマニアでのお話です。
ロマの村に行きつき村に居候することになった彼が、自然体で陽気なロマの人たちに次第に溶け込んでいく。
言葉も通じないから、
最初はみな警戒する…
ニワトリ泥棒かも?とか…(-_-;)
いちいち大声でしゃべる。
とくに彼を拾ってくれた老人イシドールは、
いつも大きなアクション付きで大声でしゃべる。
陽気で…好きだな~このおじいちゃん。

子供たちも大興奮!
そんな様子が可笑しくてなんだか愛しい。。
粗末なテントで暮らしで
町の人たちからは嫌われているけれど…
彼らはロマとしての家族や仲間、生活を愛している。。


でも…
終盤に大きな悲劇が起こって…
少数の集団が自分たちのスタイルで生きているだけなのに…
迫害の対象になる、
そしてロマの人たちはそれをわかっている。。
ロマの人たちを理解した気になっていたステファンの、ラストの表情が印象的だった。。
情熱的なロマの歌は、
時には陽気に、時には悲しく聞こえる。。

https://youtu.be/hl42dNWF5NE


ガッジョ・ディーロ(Gadjo Dilo)、ロマの言葉で『愚かなよそ者』の意味だそうです。
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