いののん

ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女のいののんのレビュー・感想・評価

5.0
この映画の魅力は、何と言ってもノオミ・ラパスにある。ノオミ・ラパスが演じる、リスベット・サランデルという女性(女の子、と言ってもよいのかもしれない)が放つ、強烈な魅力。私は、この映画で、ノオミ・ラパスに出会った。今回は2度目の観賞。


ちっこい身躯。たくさんのピアス。黒い化粧。黒くて短い髪。ひっきりなしの、煙草。やや丸まった背中。バイク。背中にはドラゴンのタトゥー。頭の切れや冴えはピカイチ。強権を発動する輩に対して、絶・対・に 、負けない、その強さ。偏見にも差別にも暴力にも、屈しない。全身全霊で挑むようにして、立っている。言い訳という言葉は、彼女には、ない。そもそもほとんど喋らない。社会的な通念にも著しく欠け、礼儀もなにもあったもんじゃない。わかってもらいたい、というところから、いちばん遠いところにいるようにみえる。深い哀しみや、誰も本当のところはわからないくらいの絶望を抱えて生きのびてきた。(本当は、ひとりぼっちでうずくまって泣いている子どものようにも見える。)


私はもう、ノオミ・ラパスに惹かれまくる。2度目の観賞だけど、やっぱり大好きだった。大好きで良かった。


ノオミ・ラパスは、誰も寄せつけないような魅力を放つ。彼女はきっと、誰も寄せつけないだろうと思いつつ、それでも寄りついてしまいたくなってしまった人(私)は、もう彼女の虜になるしかない。はねつけられても寄りついて、蹴り飛ばされても寄りついて、理解者ヅラしたことに激怒されて電気ショックをくらったとしてもそれでも笑顔で寄りつきたい。そんな魅力がある。そして私は、自分がまだノオミ・ラパス側にいられて、本当に良かったと思う。映画のなかで、ノオミ・ラパス側にいる、ごく少数の人。その人たちと、同盟か連合かを組んで、こっそり応援団を結成して、そのいちいんになりたい。彼女がミカエルに出会い、素顔の、すっぴんの愛らしさも、時折あらわすようになってくる。それも、可愛くて。(ミカエルについても語りたかったけど、このへんでやめておきます)



ストーリーについては、省略!
これぞ、北欧ミステリー!!!
(といってもこれしか知らない!笑)


リスベットの抱えている過去がどのようなものなのか、あの卑劣極まるブタ男との対決はどうなるのか、ミカエルのその後はどうなるのか。第2部・第3部へ!
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