ドラマチックで胸が裂けるような切なさ。
所謂"ベタなラブストーリー"は敬遠していたけれど、この作品にはチープさがなく、純粋さと気品を感じた。
主演2人の美しさに酔いしれるが、またそれと同じくらいに音楽が素敵。
印象的なラフマニノフのラプソディ。
これは1912年にはまだ発表されていない曲らしく、そのバックグラウンドには、いずれ訪れる2人の悲しい別れと時間的距離感を感じる。
ラストには驚きがあったものの、ベタベタな展開もいい。
クラシカルな美男美女、ドラマチックな音楽、時代を感じる豪華絢爛な衣装や小道具。
ここまで揃えばベタで切なく、でも2人にとって幸せな結末がピッタリはまる。
一目見て
「あなたなのね」
なんて声をかけてしまうような、そんな出会いをしてみたい。