へいゆ

告白のへいゆのレビュー・感想・評価

告白(2010年製作の映画)
5.0
5回目くらい。

大好きな映画。
冒頭の松たか子のホームルームでの告白シーンから一気に引き込まれて最後まで息継ぎさせない感じで進む。
106分と短めなのにいつも三時間くらいに感じる物語の濃密さ。

色味、光、カメラワーク、スローモーション、あらゆるものがハイセンスでさすがCM出身の中島監督映像がスタイリッシュでカッコいい。無駄なシーンやイケてないカットが全くなく、すべての画が美しい。
BGMの入れ方、選曲も抜群に良きで、レディオヘッドとAKBとやくしまるえつこを同じ映画で使ってもとっ散らからない収まりしてるの本当に秀逸と思う。
画的な世界観が最後までぶれないし、物語も憎しみや復讐に終始していて無駄がない。

松たか子が狂気みたいに言われがちだが、この映画に出てくる人物は皆たいせつなものを失ったことに対する行動をしているだけで、個人的には狂気めいたものは感じないんだけど、松たか子の演技が抜群に魅力的なのは間違いない。

親になってから観て、観方が変わる映画でもある。


『来る』鑑賞の前に中島汁を予習するにはもってこいの作品だ。
へいゆ

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