すず

告白のすずのレビュー・感想・評価

告白(2010年製作の映画)
4.0
確か映画館で観たっけ。
当時映画なんて滅多に観なかった私が、これは観たい!って思った作品。
お上品なイメージの松たか子さんが、一気に恐怖の対象に変わった。
それくらい衝撃的だった。
だけど改めて観てみると、初めて観た時とは全く違う印象を受けた。

一人娘を教え子に殺されたシングルマザーの教師、森口。
彼女は少年法に守られた犯人を、自らの手で地獄に突き落とす。
娘を失って完全に壊れた母親。
淡々とした口調で話す森口が、とにかく恐ろしい。
終業式の日、生徒たちの前で語った衝撃の事実。
牛乳の秘密、嘘か本当かなんて関係ない。
加害者を追い詰めるには十分過ぎる。
崖っぷちで片手だけで何とか耐えている人の指を、一本ずつ剥がしていくような感じ。
この感覚がクセになる。
血の通った人間がやる事とは思えない、森口の行き過ぎた復讐。
やってる事はゾッとする程恐ろしいんだけど、スカッとしてる自分がいる。
加害生徒の計画をぶち壊し、彼が最も愛する人を自らの手で殺させるあのセンス。
もうすごいとしか言えない。
殺人を犯したのに、少年法に守られた加害者。
この事実が胸糞悪い。
自分の欲を満たす為に無関係の子供を殺した少年達には、どんな事情があったとしても同情なんて出来ない。
もし森口の復讐が中途半端だったら、とんでもなく胸糞悪い作品だっただろう。
この手の作品にはふさわしくない言葉かもしれないけど、ここまで徹底的にやってくれてスッキリした。

岡田将生が演じるウェルテル(笑)が無理すぎる。笑
森口に操られてたと知って、ちょっと安心した←
あんな感じで無駄に熱くて善意を押し付けてくる先生いたな〜( ・᷄-・᷅ )
加害少年Bの母親役の木村佳乃さんも、あ〜こんな母親いるわって感じの母親。
あの母親も復讐対象だったんじゃないかな。
過保護で、自分の子に限って!とか言う母親って最悪だよね。
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