トリコロール3部作のうち、赤「博愛」を基調とした3作目。
盗聴を趣味とする孤独な退官判事の元にやってきたのは、彼の犬を引いてしまったというモデルのヴァランティーヌ。嫋やかで純粋なヴァランティーヌとの交流を経て、長年囚われてきた過去の出来事を乗り越えてゆくお話。
『赤の愛』のフィナーレを観ると、つい頰が緩んでしまう…笑
特に、ストーリーに影響する訳ではないので、気にしない人はいいと思うけれど、最後にやにやしたい人は、青→白→赤の順に観るべき笑
3部作の中で、共通して登場するビンと老婆のモチーフを比べて観ると、ヒロインの描かれ方の違いも見えてきて面白い。
物語自体に大きな起伏はないのだけれど、交わるようで交わらない登場人物たちの関係性がくっきり浮かび上がってきた時の、しっくりくる感じがたまらない。