べるーし

道のべるーしのレビュー・感想・評価

(1954年製作の映画)
3.6
フェリーニ体験第二弾。名作の一つですね。

ジェルソミーナはとある旅芸人に引き取られ、二人で旅をしながら芸で稼いで行くが物覚えが悪い彼女は男から厳しい罰を受けてしまい苦悩するというストーリー。


前回観た「8 1/2」がかなり難解だった為フェリーニはこういう作家性持ちなんだろうか?と思い観ましたが、そうでもなく比較的シンプルでしたね。ただ奥深い場面や撮り方もやはり沢山あって、シンプルとだけで片付けるには勿体無いのは確かである事。

でも前観た作品よりかは落ちたかな...名作なのは承知なんですけども、あんまり引き付けられるものが無かったのでこの点数です。まぁ、結局は映画を名作足らしめるのは何も”面白い”という事だけじゃないのでしょう。思えばゴッドファーザーも面白いかは別ですが、それ以上の力というか偉大さというか、何か表しづらい魅力があった様に今作もそういう作品ですね。

キャラクターが印象には残る分イヤな人ばっか(特に主役二人)なのがやはり惹かれなかった原因ですかね、映画は人をどう描いてるかがやっぱデカイなと。性格の悪さが相まって双方のイザコザはやけにリアルなんで余計に生々しく見えましたね....。女性の方が扱いづらかったのは分かるけど、人殺すおっさんもおっさんだわな。

あとはサントラがゴッドファーザーのニーノ・ロータ!だから脳裏に焼き付きますが、本編を観てからだとあんまり聴き返したくはないですねw 意図的なんでしょうか、聴いてるだけであの痛々しさが伝わります。
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