「道」に投稿された感想・評価

ぽん

ぽんの感想・評価

4.4
わたしが居なくなったらこの人は1人になってしまう… という気持ちで残った結末があれっていうのが残念だけどリアルだなと思ってしまった

居眠り中に置き去りにされるジェルソミーナと最後彼女の死を知って泣き崩れるザンパノが重なって悲しかった

この先もザンパノは自己表現を暴力でしか出来ないから横暴な振る舞いを繰り返してしまうんだろうなー、、幸せになってほしいけど無理だよね、、切ない、、

身売り、放浪、生きづらさを抱えるザンパノとジェルソミーナ、厳しい現実っていうか暗くて絶望的でもあるような内容だけどその切なさが好きです。

高橋大輔のバンクーバー五輪の道ってこれだったのね!!
MieMasui

MieMasuiの感想・評価

4.0
2019.10.15
切ない。こんな切ない話だったんだね。単純に切れない愛と憎しみ。そこに音楽が切なさに拍車をかける。

物語が始まってからずっと、女は愛する人と別れ続ける。オート三輪に乗って、嫌いな男に連れられて。家族、サーカスのみんな、修道院のみんな、そしてラッパを教えてくれた男。

オート三輪の後ろから顔を出して、手を振る姿はいつも悲しそうで、だけどその度に少しずつ別れる時の感情は変わっていく。

そして最後に、自分が今度は置いていかれる番になる。あんなに頑固で自分勝手だったザンパノの「吠えることでしか表せなかった愛情」が別の表情を見せる。

あのバイオリンの男との会話もすごく詩的で良かった。小石がどんな役に立つかは分からない。でも何かの役に立っている。言葉が印象的な映画なのに、どんな言葉でもその素晴らしさを表せないのが歯がゆい。

冒頭とラストシーンが重なるように、海辺のシーンが重要な場面で出てくるのも印象的。日日是好日で2人が海辺で将来を語らうのは、これに重ねる意味があったんだね。
海っていいよねぇ
どんな言葉を紡いでもこの映画には追いつけない。
Pen

Penの感想・評価

3.8
あまりにも古くて理解できないところはあるけど、貧しくて悲しい感じが良い。
曲が良いし、誰かリメイクしないかな
ジュリエッタマシーナはフェリーニのリアル奥さんなのか。
純粋で、なんの取り柄もないような女性として描かれ、「自分の価値とは?」という普遍的なテーマを、野蛮な男ザンパノや大道芸人イルマットとの会話や距離感に投影させながら、ジェルソミーナの内省的な心理描写が痛々しくも描かれる。
自分の妻に、人間の抱えるコンプレックスやそこから生まれる残酷な現実を投影させる作家もいれば、伊丹十三作品の宮本信子のような人間賛歌的に喜びを描く作家もいて、面白い。人間の内省的側面を描くというフェリーニの一つの作家性なんでしょうか。

そして、映画を絵として捉えるセンスも素晴らしい監督なんだなぁ。
特に、食事シーンに関しては、文学的な趣を感じるし、キャラクターが生きる上での糧として描かれていて、物語の中で「生きている」とまざまざと感じる。

「8 1/2」「サテリコン」しか鑑賞したことないですが、空間を上手く駆使した映像的衝撃感ではなく、あくまで心理描写にスポットを当てた作りになっているんですね。
白黒でゆっくりしたトーンの映画でした。話よりもトーンを見る感じですかね。演出も良かったです。ザンパノはあの後、変わるのかな。
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