喜連川風連

県警対組織暴力の喜連川風連のレビュー・感想・評価

県警対組織暴力(1975年製作の映画)
4.5
タイトルで損している映画ランキング第3位!

警察とヤクザが癒着し、街の治安を守ってきた戦後直後の20年。

まさに仁義(法律)なき戦い。

仁義とはヤクザ社会でのルール。
サラリーマンでいえば、ノルマや上司の命令。
警察では、法律に置きかえられる。

だが、時代の移り変わりにより、警察とヤクザの蜜月も終わり、組織によって簡単にルールは変わってしまう。

そして、友情と信頼は犠牲になる。

だが、裏で手を引いていた市議会議員は結局血を流さないまま、ふんぞりかえっている。

これまで、カッコいい任侠などどこにもない、地に足のついた汚いヤクザ社会を描いてきたが、それはどこの組織も持ち合わせたもの。

警察もヤクザも根は同じと言ってのける皮肉。

東映ヤクザ映画の制作によって、警察からガサ入れされたことに東映社長が腹を立てて、この映画製作を命じたというのだから、素晴らしい。

そして田中邦衛にいかがわしい役を演じさせたら世界一。
喜連川風連

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