県警対組織暴力の作品情報・感想・評価

「県警対組織暴力」に投稿された感想・評価

NO4

NO4の感想・評価

4.5
今さらだけど、菅原文太に夢中だ。

年末に、恥ずかしながら未見だった、“仁義なき戦い”シリーズに衝撃を受けて以来、ずっと。
“仁義なき戦い”ではシリーズを通して、菅原文太は意外と何もしない。もっと鉄砲をガンガン撃ちまくる大立ち回りを演じるのかと思いきや、菅原文太はひたすら“耐える”。ましてや、シリーズが進み、自身も組を構える立場になるほどにただじっと耐える。周りは仁義の欠片もないヤツらによる、自己保身や裏切りの連続。もっと楽な生き方があるだと言わんばかりに。それでも戦う姿勢を貫く。「恰好つけにゃぁ、ならんですけん・・・」
己に筋を通し続ける仁義ある男の生きざまを見せつけてくれる。

本作もそう。文太兄ィは刑事。あるヤクザの組長に肩入れする汚職刑事だ。例え上司に背こうとも己の信念にそって、戦いを挑む姿は変わらない。
ぎぎぎ

ぎぎぎの感想・評価

5.0
さながらビリーとギャレットのような菅原文太と松方弘樹の関係性。腐れ縁とはこのことを言うのか。あと松方弘樹の、池玲子を抱きながらどー!どー!
HK

HKの感想・評価

4.8
「仁義なき戦い」から始まる実録映画路線の一本。監督は「仁義なき戦いシリーズ」などの深作欣二、脚本は同じく笠原和夫。キャストは菅原文太、松方弘樹、梅宮辰夫、山城新伍などなど

舞台は西日本の倉島市。そこでは二つ拮抗するヤクザ勢力、大原組と川手組の抗争が激化していた。主人公の刑事久能は、大原組の若頭である広谷ととある事件を隠蔽してから固い友情で結ばれていた。大原組との癒着が強い汚職刑事の久能と倉島警察署の刑事であるが。そこに東京からエリート志向の強い海田が赴任してから状況は一変する。彼は正義感に燃え倉島に蔓延るヤクザを一掃しようと大胆な作戦にでる。これにより、久能と広谷の絆にも徐々に亀裂が走るようになる。

映画で描かれるテーマ性は「仁義なき戦い」と精通する部分が多いが、こちらの方が作品としての出来やクオリティーは警察とヤクザという相反するものを取り入れることでより洗練されているようにも見える。

映画内のキャラクターも人間味が溢れていて良い。所詮は就職失敗者で社会から疎まれる存在ということで、警察もヤクザも似通っているのだろう。お互いもとはと言えば同じ人間なのだ。だからこそ酒の席ではお互い家族のような温かみも見せる。仁義なき戦いの序盤の山守組のようであった。

それが、この地域の事情を何も知らない都会育ちのエリート刑事によって見事なまでに崩される光景はなんとも筆舌しがたい無常さを漂わせる。見事なまでに家族的なコミュニティが壊されていく過程は観ていて結構心に来たのだった。

菅原文太演じる久能と、梅宮辰夫演じる海田の対比が素晴らしい。終盤のカレーを取っ払っての問答シーンは日本映画史にも残るような名場面である。まさに光と影の対比で見応えがあった。

実録映画シリーズならではのパワーと野性味あふれる深作演出も素晴らしい。中でも川谷拓三を取り調べするシーンや、終盤のこんにちは赤ちゃんの使い方など印象に残るようなシーンが多かった。

そして、終わった後の余韻もとても良い。エリート刑事は天下り、止められなかったアウトロー刑事は交番勤めになったのちに何者かにより殺される。階級社会と町の浄化により跡形もなくなってしまった家族のような人たちの末路を観ると、本来なら理想ながらも不条理に見える展開でなんとも言えない気持ちになった。

素晴らしい映画でした。ヤクザものも好きですが小さい頃からやっぱりやーこうは怖いものだと思っていて、どうしても会いたくないというか関わりたくない早くなくなってほしいという気持ちが強かったのですが、この映画を観てちょっと考え方が変わったような気もしました。観れて良かったと思います。
菅原文太&松方弘樹がカッコ良すぎ!
存在感が半端ない。
何をしていても渋さがある。

梅宮辰夫が劇中で、お前はいくつだ?
と聞かれ、31だ。
という答えを聞いて驚いた!
現代の31歳とは貫禄が違いすぎる。

やはり深作作品は攻撃的。
おもろいもんはおもろいとしか言いようがあるまあが。
こやち

こやちの感想・評価

3.6
変なタイトルだなぁと思ったら、いろんな経緯があったようですね。もともと県警対東映っていう図式があったのね。

県警vs組織暴力ってアレでしょ。県警が暴力団を壊滅に追い込む、警察24時的ドキュメント風なとか思ったら、かなりちがったよ。どっちかって言うと県警癒着組織暴力ですね。流石にやり過ぎ、広島県警怒るよって思ったら、倉島市だったわ。何県じゃ。広島県警からはやっぱり抗議があったみたいですね。

高度経済成長期ってなんでも有りで成長していったんだなぁ。政界も財界もヤクザも警察までも利権に刺さり込んでいる。

菅原文太が刑事役なのは驚いたけどどこまでもカッコ良く撮ってた。
川谷拓三ってアレどう見てもマジでボコられてたよね。彼の芸風ってココからですか。
劇場で観られる機会を待った甲斐があった!池玲子と松方弘樹のセックス!音楽が血湧き肉躍りすぎる。『ヒート』におけるデニーロとパチーノのラストシーンは『県警対組織暴力』の文太と弘樹のラストシーンを丸パクリしてるじゃないの!
ヤクザ顔オールスタースマッシュ県警対組織暴力!疾走感溢れる暴力!ちょっと笑える生活感あふれる暴力!自転車チェイス首スパーンシーケンスなど見どころ多数。

終わり方ぁぁ!!
はあ~、おもしろかった。
暴力オンリーじゃない社会性・時代性も反映した笠原脚本、THE東映な映画音楽、どのシーン取り出しても豪華キャスト大集合の画面。(遠藤太津朗、安部徹、金子信雄が一画面に収まるのって結構レアなんじゃない?)←こういう画ヅラにニヤニヤしてしまう。マニアックでスイマセン。
ジャンル映画の量産イメージだったりタイトルがアレだから今までスルーしてたけど、70年代東映を代表するような名作じゃないか。

字幕なしでは聞き取れないシーン多数なんだけど、笠原和夫流広島弁が聴いてて気持ち良いんだなあ(ビーバップ世代だからすんなり入ってくる)
暴力シーンのリアルさ、クセのある顔の見本市。
この頃の東映映画は今の韓国バイオレンス映画に共通する熱が感じられて、満足。
川谷拓三の体を張る芸風はここから始まったらしい。

警察のヤクザ映画に対する圧迫があった時代(知らなかった)
そんな不満を映画で返す、コレも時代性。
今の邦画では絶対に味わえないパワーが伝わってくるのが昔の邦画を観る醍醐味だったりしますね。
昔バス旅行のビデオで見た映画です。
今回じっくり見ました。
東映実録物のほぼ終わりに作られた映画です。
昭和30年代にはこんな話はかなりあったんだろうなと思いながら見ました。
敗戦で日本人の価値観や正義感が変わってしまい拝金主義と成り上がるために人命が軽んじられた第2期戦国時代とも言える時代を映した東映実録物、好きです。
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