しゆ

スクール・オブ・ロックのしゆのレビュー・感想・評価

スクール・オブ・ロック(2003年製作の映画)
4.6
面白かった!これくらい分かりやすい青春コメディは後腐れなく満足できるし人に勧めやすい。
売れないバンドマンがお金欲しさに小学校の補充教員になりすましてロックの素晴らしさを説きバンドを組む。終始フルスロットルで退屈なシーンが全然ないのが凄い。あらすじだけでもワクワクするけどやっぱり自分はこういう''閉塞的な環境に飛び込む明るく導く主人公''が好きなのかもしれない(『きっとうまくいく』、『ショーシャンクの空に』、『カッコーの巣の上で』etc...)。
デューイ(=ジャック・ブラック)の暑苦しさが余すことなく表現されていて、破天荒ながらもそれぞれの生徒の個性にあった配役に抜擢した上でさらに演奏するメンバーのみならず裏方の重要性もしっかり教える頭脳を持ち合わせるのが侮れない。
劇中で何度も出てくる「反抗」の言葉はただ嫌だと思うことに反抗するのではなく、自分を貫くための反抗なのがイケてる。2003年時点ではポリコレが重要死されていない制作背景だと思うけど生徒たちには黒人からアジア系のキャストまで配役されていて、それが学校の多様性とロックは人種性別年齢に縛られないってメッセージ性をより強調させる。
クラス委員兼マネージャーのサマーと衣装のビリーがかわいい。クラス1やさぐれてるように見えたフレディは意外にも飲み込みが早くてすぐ没頭してたし、デューイが偽物だと発覚してからも彼を起点にしてステージに向かっていた気がする。「末期なんだ…どの子も」って見据えた先の道路で横たわるのはやりすぎで笑った。
あの校長先生が本作でいうところの悪役に位置するものだと考えていたから彼女もまた学校のために立場という殻に覆われてしまった一人の人間で本心を打ち明けるシーンはグッときたし、好きな音楽にノリノリな姿におばさんなのに萌えてしまった。
知ってるバンドや曲はいくつかあったけど全ては理解できてないから洋楽に詳しくなったらまた観てみたいと同時にこれから積極的に聴いていきたいと思った。
しゆ

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