ぜん

スクール・オブ・ロックのぜんのレビュー・感想・評価

スクール・オブ・ロック(2003年製作の映画)
4.3
【破天荒な偽教師がロックを教える⁈】

これはもっと早くに見たかった。
心熱くなる映画でした。

バンドをクビになった主人公(デューイ)が友人になりすまし補充教員に。
音楽の授業を見て子供たちとロックバンドを結成する。
親や教師には秘密にして猛練習、
デューイのロック熱が子供たちに伝染していく。
最後のライブは必見。

ジャック・ブラックの演技はもちろん、
子供たちの演奏もカッコよかった。

デューイはハチャメチャやって、
授業も教えず生徒を利用している。
でも、好きなことに分け目も降らず
熱量を持って楽しんでいる姿は、
魅力的な人物に映る。
そんな姿に子供たちも心動かされた
のだろう。

デューイ先生は教育的観点からも
子供に良い影響を与えている。

1つ目は、子供たちの個性を引き出していることだ。
メインで演奏する生徒だけでなく、照明係やマネージャーなどの個人に合った役割を与えている。
実際に大勢の人に喜んでもらえるという成功体験を積ませることは子供たちの将来にとっても大きい。

2つ目は、子供たちを褒めることだ。生徒が自分には自信がないと思ったときにかける言葉が巧だ。
才能に気づいて力強く言葉をかけてくれるのは、子供にとっても嬉しく自信がつくだろう。

3つ目は、目標を与えたことだ。
"バンドコンテストで優勝すること"
デューイの私情も少し入っているが(笑)
目標を与えて同じ目標に向かって
それぞれがそれぞれの役割を果たす。
これは将来役立つ経験だろう。
子供はいや大人でも行き場のない感情をぶつけたいと思うことがあるだろう。
それはともすれば身近なクラスメイトに対してのいじめに繋がる可能性がある。
しかし、この教室では全てロックにぶつけることで子供たちの感情の調整も上手くいっている。
生徒同士お互い認め合った関係を短期間で作り出したのはすごい。


以上個人的には良い先生だと思った。


音楽で人を元気にする映画という観点から
『天使にラブソングを…』と類似した部分もあるが今作はまた別な面白さがありました。

音楽に詳しい人であれば歌詞を用いたジョークをより楽しめるかもしれません。


"俺が消えてもロックしろ!”
ぜん

ぜん