Yutaka

大人は判ってくれないのYutakaのレビュー・感想・評価

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)
4.7
ずっと見たかったけどサブスクにも無いし、円盤も高いから中々見れなくて、今回ようやく鑑賞した。そしてトリュフォーも何気に初鑑賞。もうめちゃくちゃ良かった。
学校のシーンでは『友達のうちはどこ?』で体験したようなノスタルジックな感傷に浸れるし、それよりもう少し年齢が上でませた子供の大人に対する反抗が楽しい。あの頃の真っ直ぐな友情にも泣けるし、楽しい青春の影の非情な大人の存在が悲しい。
ゴダールと比べたらめちゃくちゃ面白いし、分かりやすいコメディなんだけど、それは悲劇を描くためのものっていうのが良い。文学作品の引用も明確な意図がある。
撮影も印象的だった。何個かあった真俯瞰のショットも効果的だったし、割と常にカメラが動いているので、ラストショットの印象が対比的に増す凄さ。
アントワーヌはトリュフォーだけでなく見るものに少年時代を呼び起こすアイコニックな存在だろう。
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