踊る猫

大人は判ってくれないの踊る猫のレビュー・感想・評価

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)
3.6
点数が低くなってしまったのは期待値の高さ故なのか。それとも、主人公が不良になった理由に説得力を感じないことやその他の細かい説明が足りないことを気にしてしまう私の体質故なのか。私はスジからしか映画を観られないので、むろんこの映画では疾走する場面を長回しで撮っていることや浜辺のロングショットなどが浮き上がって来る造りになっていることは分かるのだけれど、そのあたりの骨組みがしっかりしていない映画という印象しか受けなかった。ジャン=ピエール・レオーの魅力は印象的でレオス・カラックス『ボーイ・ミーツ・ガール』に連なるものを感じさせる。カラックスが何処までこの映画を意識していたのかを考えながら観るのもまた一興というところか。どうも散漫に、不良少年が悪事をこなすことを串刺しみたいに羅列しているような映画という印象しか受けなかった。恥ずべきことなのだろうか……?
踊る猫

踊る猫