おいしい牛乳

大人は判ってくれないのおいしい牛乳のレビュー・感想・評価

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)
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両親や教師から理不尽な叱責や抑圧を受ける毎日に、行き場のない孤独感。そうやって大人たちから翻弄されるアントワーヌの姿に、ただただ胸が締め付けられる。一番つらかったのは、母親から拒絶されてしまった瞬間。わたしには耐えられなかった。
現実はどうであれ、こども視点で描かれる世界は、もっとこう希望で満ちたものであってほしいと思うんです。この話はあまりにも冷たい。
後半、次第に無口になるアントワーヌ。言葉ににならないほどの気持ちがひしひしと伝わってくる。むしろ言葉なんかで簡単に形容化してほしくないとすら思う。施設を抜け出し、ひたすら走って逃げる長回しのシーン。ラストの目線だけのカット。やだ泣いちゃう。完璧。


はーーっ!!トリュフォーすっごいなー!!!!!何者?!!?と思いながらウィキペディアを開いたら、たまたま彼の誕生日だったりして、すごくよかった(2/6のこと)ヌーヴェルヴァーグ作品とか、わたしは全然わからなくて、難しいんじゃないかと構えてたけど、ドラマの強度がすごいのでめちゃくちゃ引き込まれたし魅了された作品でした。
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