みんと

大人は判ってくれないのみんとのネタバレレビュー・内容・結末

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

最後の素晴らしい演出にすべてを持ってかれる映画。
どこにも居場所がなくて逃げて逃げて逃げまくった先は、海。
こっちを向いた少年の顔には、”大人”になって社会の歯車になるという逃れられない現実への諦めを感じた。

親という存在が、いかに子供の学力や社会への適応力に影響を及ぼすのかが分かる。
そして、子供から見た大人の世界の稚拙さ。いつからそんなエゴだらけの生活になるのか。
物心ついたころに、絶対的な存在だったはずの親や先生の稚拙さに気が付いて「ああ。この人たちも一人の人間なんだ。」と、大人になることや社会への嫌気や諦めを感じた感覚を思い出す。

ドラン監督の描く、母親【父親】と女性【男性】の両立や親子関係の難しさ、社会への順応の難しさがとても好きだが、その元祖を見た気がした。というか、そのくらい普遍的なテーマなのだと思う。
もちろん親が無責任に子供を感化院や少年院に入れたりしていた時代の話ではあるが、このような親子は現代の日本でも決して珍しくないと思う。

トリュフォーやスピルバーグのように、映画にしか逃げ場がなかったような人が作る映画には非常に共感が出来るし、映画の本質を感じる。