【飛んだところで豚は豚だ】
宮崎駿監督による短編漫画を映画化した長編アニメーション作品
〈あらすじ〉
一次大戦後のイタリアはアドリア海。賞金稼ぎの飛行艇乗りであるポルコ・ロッソは、空賊たちには天敵の存在。自分の顔を魔法で豚に変えてしまったポルコを何とかやっつけたいと一計を案じた空賊たちは、アメリカからスゴ腕の飛行艇乗りを呼び寄せ、彼に一騎打ちを迫る…。
〈所感〉
これも金ローでスルーしちゃってたジブリの名作。飛行機、タバコ、酒、女…と男の趣味がたっぷり詰まった舞台のイタリアらしいロマン溢れる作品。ある意味一番宮崎駿らしい。主人公のポルコ・ロッソが豚の姿だけに、男のカッコ良さとは何か?というのを考えさせられる。ファシスト党が台頭する窮屈なナショナリズム全盛の1920年代のイタリアにおいて、空の男であることには自由の象徴として特段の意味があったのではないか。ラストのドナルド・カーチスとの空中戦、からの地上に降りての殴り合いは男の意地と意地のぶつかり合いであり、女を巡っての争いでもあり、胸が熱くなる。まだ自分も若いのでフィオみたいなヒロインがやはり、ONEPIECEのナミ(声一緒?)と重なり好きだが、いずれマダム・ジーナの大人の女の魅力にどんどんハマるんだろうなと思う。素晴らしい作品でした!