ガブXスカイウォーカー

紅の豚のガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

紅の豚(1992年製作の映画)
4.0
『風立ちぬ』の頃だったかな? ジブリの特番で、宮崎駿監督の歴代作品公開時の各インタビューが流されたんだけど、『魔女の宅急便』までなんかおどおどしていたのに『紅の豚』から堂々としているんだよね。前作『魔女の宅急便』が大ヒットしたので、自信をつけたのかな? 本作はそんな宮崎駿監督の自尊心が溢れた、と言うか、自分自身の理想像を主役にしたプライベートムービーと言っていいだろう。男の美学、メカ、ほのぼのとした人間ドラマなどなど宮崎駿監督の趣味をまったり描く。大勢の美女たちで戦闘艇を作るシーンなんてアニメ映画を製作するスタジオジブリと重なるじゃないか。とにかく気楽に観られてじつに面白い。
でもクライマックスはちょっと物足りない。あそこはポルコ、カーチス、空賊連合がイタリア空軍と派手な空中戦を決めきゃイカンでしょ。今回27年ぶりに鑑賞してもこの感想は変わらない。まあ尻すぼみ気味なのは宮崎駿監督作品ではよくあることだし、フィオが可愛いので許すことにする。