喜ぶべきか、憂うべきか、10年前より響きました。
さらに10年後なら、号泣しちゃうとこかしら。
決して好みではないんですが、シャーロット・ランプリングを見ていると、ヨーロッパの熟女ってセクシーだと感じずにいられません。
滲み出るインテリジェンス。彼女の場合、それが色気を司っている。知的な彼女だからこそ、この設定が際立ったのは言うまでもないでしょう。
これって、誰にでも起こりうる話なんですよね。
たぶん、大切な存在を意識した経験がある人なら。
彼女の凄さは、人前では何事もなかったように日常を過ごせていたところ。
倒錯の片鱗はこぼしつつ、夫を刺激するように情事を受け入れる。これは上級者にしかできないですよ(笑)。
結局何が幸せかなんて、本人にしか分からないもの。
小生は、ああいう幸せを選び取った彼女の意地が、好きでした。
賛否両論だとは思いますが…。
ラストのシルエットが、また絶妙なんですよ。
本当にこれでいいのだろうかという監督の逡巡が、あの軌跡に込められていたような気がします。
女性の心理をあれだけ緻密に演出できるオゾン監督、脱帽です✴
深い、深い、大人の恋物語。
解らない方が、むしろ幸せなのかもしれません(苦笑)。