『M:i フォール・アウト』の影響で、クリストファー・マッカリー監督作を鑑賞。
本作では後の監督作である、
『アウトロー』のスナイプ演出、
『ローグ・ネイション』の緊迫感漂う駆け引き、
『フォール・アウト』のリアルでド派手なアクション、
の原点を垣間見ることができる。
ただ、上記の通りアクション映画であることには違いないが、目立つものはOPとクライマックスのみ。
しかし、そこは『ユージュアル・サスペクツ』の脚本家、誘拐犯と妊婦とマフィアのテンポ良い会話劇でグイグイ引っ張っていく。
そして、そのクライマックスも西部劇、さながらサム・ペキンパー作品のような、愛しさと切なさと激しさがある。
その中でもベニチオ・デル・トロの、これまた『ボーダーライン』の原点のような凄みと、手際よくリロードし、相棒であるライアン・フィリップを庇いながら戦う姿勢が悶絶するほどカッコいい!!
2人を追うジェームズ・カーンの"燻まくってメッキの剥がれた銀"具合も良いアクセントになっており、同年代の『処刑人』と対をなす傑作だと思う。