ガブXスカイウォーカー

隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESSのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

3.9
まず登場キャラはみんな立っていてじつに魅力的だ。とくに雪姫(長澤まさみ)は馬を駆り弓を射て、美しくりりしい。真壁六郎太(阿部寛)は鬼神のごときたくましさ。本庄久之進(高嶋政宏)のホモ代官はいやらしくておかしい。
映像も総製作費約15億円(興行収入は9.3億円と惨敗・・・・)だけあって凝っており、見応え充分。
でも、いまどき(2008年)、敵の領地から黄金を運び出す脱出劇は劇場映画としてはちょっと地味、と思うでしょ? ところが後半では、オリジナルの『隠し砦の三悪人』(1958年)にはなかった松本潤と長澤まさみのラブロマンスやクライマックスの大バトルもあるのだ。
『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』は樋口真嗣(監督)と中島かずき(脚本)によって黒澤明の名作に大胆な脚色を施され、オリジナルとはまた違った面白さにあふれたエンターティーメント時代劇なのだ。
しかし主題歌がまるで良くないのでマイナス0.1して3.9。