多くの方が「愛を感じた」と仰っていて、そうなのか……と思った。私にはどちらかというと全体的に努めて距離をとっているように感じられた(≠愛がない)。形態(大半が役者による再現映像)ゆえなのかなと思っていたけど、本当はドゥミ本人が監督する予定だったらしいという情報をみて、そっちのほうが関係ありそうだなと思った。監督はヴァルダだけど大枠はたぶんドゥミが決めていて、それに従って撮るからちょっとよそよそしい感じが出てるのかもしれない。というわけで皆さんが感じたのは、滲み出てしまった、”愛”……。
しかし、モノクロとカラーの混合とか、実際の監督作品の映像の挿入とか、パートナーが監督しているところとか、なかなか他にはない類の伝記的物語映画だったなあ。