らんらん

獣の戯れのらんらんのレビュー・感想・評価

獣の戯れ(1964年製作の映画)
3.5
三島由紀夫原作の映画化、モノクロ作品

【内容】
若尾文子、伊藤孝雄、河津清三郎の3人によるドロドロ

若尾文子は美人な社長夫人なんですが、旦那の河津清三郎が浮気を繰り返すゲスだったので一人苦しんでいました
そこに現れるのはウブな青年伊藤孝雄、美人なあややに惹かれ憐み、ゲスな河津清三郎を憎む
憤る伊藤孝雄はあややを連れて河津清三郎の浮気現場に乗り込んだ末にスパナで頭をかち割って刑務所暮らし

3年の刑期を終えた伊藤孝雄は身元引き受け人となったあややの誘いで同居生活に入る
頭をかち割られた河津清三郎は一命を取り留めたのだが心身共に障害者になっていました

ということで因縁深い3人の奇妙な同居生活が始まるのですが、その歪さ故に悲劇が起きてしまいます、、、

【感想】
河津清三郎が凄かった、助演男優賞な演技!
今だとこれ出来ないだろうなぁ、たぶん当時でもきわどかったんじゃないかなぁ

この映画を見て思ったのは、自分が伊藤孝雄の立場だったらどうするか
あややに惹かれるのは和尚さん(三島雅夫)の言うように無理からぬw しっとりとした色気がやばすぎるもん
で、お互い求め合っているんだけど旦那河津清三郎が邪魔なんだよね
そのせいで同じ部屋にあややが寝ててもおあすげ状態の拷問

んーー、あややを置いて立ち去ることはできないから
散歩のついでに崖から落としちゃうw もしくは河津清三郎が見てても構わずヤっちゃうw
とか考えたんだけど難しいだろうなぁ、やっぱり劇中と同じ展開になっちゃうのかなぁ

うん、結局は魔性すぎるあややが悪い!
あややのほうも色々と複雑で苦しいんだろうけど、それはわかるんだけどこの状況だと待ち受けるのは悲劇しかなさそうだもん

そんな地獄のような3人の暮らしの末、お墓まで3つ並んで建てられるってのも残酷な気がする、それを希望するあややの心境がまた難しいです、少なくとも健全じゃないですよねー、ほんとドロドロだわー
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