菩薩

5つの銅貨の菩薩のレビュー・感想・評価

5つの銅貨(1959年製作の映画)
4.3
幸せに泣き不幸に泣き、そしてまた奇跡と幸福に泣く、これぞ名作、これぞ音楽は魔法、クララが立ったの8倍は泣ける。ある音楽家の半生であり、ある家族の物語、何よりルイ・アームストロングが猛烈に良い。父と幼い娘とサッチモが奏でるハーモニー、父と娘のピーナッツポーカー、ひたすらスィウィンギン!スウィンギン!ノリノリで指鳴らしながら観てたら突然の悲劇が家族を襲い、そして父は音楽を捨てる決断をする。子供の犠牲にならないでとの妻の申し出、父は父なりに理想に向かってバスを走らせ、幸福に向かって進んでいたはずなのに…ならば今度は自分が犠牲になろうと、この決断が辛過ぎる。けれども音楽の神は彼を見捨てず、妻が、かつての仲間が支えとなり、娘が父を叱咤し、遂に父は自分の音を取り戻す。あの感動的なラスト…あぁ幸せだと、ただただ画面が歪む。プリウスも出て来ないし、ララランドの8兆倍は名作として語り継がれるべき、こう言う王道にめっきり弱い歳になってきたのかも…。
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