荒野のストレンジャーのネタバレレビュー・内容・結末

「荒野のストレンジャー」に投稿されたネタバレ・内容・結末

「流れ者のガンマンが用心棒を引き受けて…」という流れは、よくある西部劇という印象。
しかし、この映画が他の西部劇と違うのは、守るべき住民が全員クズという事だ。

他力本願で、打算的で、自警意識も希薄。
しかも、過去には町ぐるみで保安官を見殺しにした事が明らかにされる。
果たして、彼らを守る価値などあるのだろうか?

結局、イーストウッドは町に無法者を引き入れ、住民にも地獄を味合わせる。
ラスト、炎をバックに無法者を処刑するイーストウッドの姿は、まるで地獄から使わされた処刑人の様だった。
人智を超えた様な存在感は、『ペイルライダー』とも通じるものがあるだろう。
悪人蠢くこの街こそ地獄!

街の破壊と再生を請け負うべくイーストウッドが黒いキリストと化しこの世に召喚。

武器はコルトSAAとハッパとセックス(どれも速い!)

監督二作目でこんな変な映画撮るかね。
他の西部劇とは明らかに異質な作品。
エル・トポ程ではないけれど。

ヒーローが町民を虐げるというまさかの展開。段々明らかになる過去。
監督初期作品だし、いい意味で普通の西部劇かと思ってたんだけど、イーストウッドはやっぱりなんか持ってるんだろうね。
話も最初はどう繋げるんやろうかと思ったけど、流石ね。
恐怖を煽るような音楽も合ってる。

結局正体は神的な感じなのね。
個人的には甥とかで良かったんだけど、
ラストの消える演出だけ要らなかったかなぁとは思うな。
サイレントマジョリティへの復讐。
善人顔した薄情な傍観者への警告。
罪のなすりつけ合い。
復讐の連鎖。

オカルト西部劇の中に描かれた
普遍的な人間の汚さと弱さ。
40年以上前の映画に現代のリアルな怒りが溢れてる。

自分のケツは自分で拭け。
群れて狡賢い弱虫になるくらいなら
孤独で正直な一人狼になれ。

謎の男の乱暴さや冷酷さや怒りに
我々への警告まじりのエールのみたいなものも感じた✧

そしてなにより度胸と根性を養うことの重要性を噛み締めた。

人を愛するにも人に優しくあるにも
自分の非を認め正直でいるにも
度胸と根性が必要なんだ。

本当の意味で“強い”って
そういうことなんだろなきっと。

強くならなきゃ。

イーストウッド監督・主演の西部劇第一作。

一見、西部劇としての定番、流れ者がふらりとやって来て悪を殲滅~去っていくというストーリーの体裁をとりつつ、実は復讐の物語じゃないか。

セルジオ・レオーネ的なビジュアルながら、もっと徹底的にジビアな残酷さ。
最初のクレジットからして真っ赤で血を連想させるし、町を真っ赤に染めさせ町の名の上に「HELL」と塗る怖さ。

ところどころに、トラウマ(リンチシーン)が挿入され、ここに出来事の要素が絡んでることがほのめかされる。

とにかく異色で異様なテイスト。

ホラーとも言えそうな雰囲気。
そもそも荒野にどこからともなくふらり現れる強者ってそんなかもしれないけれど、ここには無惨に殺された者の恨みが結実しているように見える。

そして、後半、燃え盛る炎をバックにシルエットのみ浮かび上がる流れ者の姿………

後の『許されざる者』の原点のようなシーン。

ラストに小男に
「そういえばお前さんの名前知らなかったな。」と問われ
「もう知ってるさ…」

殺された連邦保安官の墓碑が写される……


ところで、毎度感じるんだけど、ターミネーターみたいなんだよね、この怖さ。
イーストウッド地獄篇

シュール系からオカルト系になる西部劇「真昼の決闘」異聞。

ガンマン姿のイーストウッドは、これだけグチャグチャな話をも纏めてしまうルックス(記号)だと再認識。

人によっては胸糞作品だが、映画における意外性が詰まってる。

個人的には、本作の鬼畜なイーストウッドを観たい夜もある。
変な西部劇です。幽霊となったイーストウッドが復讐をしているんでしょうか。
型にはまらなくて斬新。