Pastel

ロング・エンゲージメントのPastelのネタバレレビュー・内容・結末

ロング・エンゲージメント(2004年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

オドレイ・トトゥ演じるマチルドが戦争に連れていかれて行方のわからない婚約者マネクを探すお話。アメリのジュネ監督とオドレイの作品ということに惹かれて鑑賞。

戦争が舞台ということで、アメリやミックマック、天才スピヴェットと比べると暗めのお話。同じくジュネ作品のデリカテッセンはこの3作よりもダークなので強いていえばこの作品に1番近いのかなという気もするけど、ダークコメディであるデリカテッセンに比べるとコメディ要素は薄いかも。やっぱりフィクションの殺人大家とノンフィクションに近い戦争物だと笑える度合いが違ってくるのかなと。グロ描写もわたしが見た中のジュネ作品では1番過激だったと思う。たぶん。(もしかしたら、デリカテッセンも同じくらいだったかも。どちらにせよ、初期の監督作品の方がダークコメディで見る人を選びそう。) 肉片が飛び散ったり、鏡の破片がお腹に突き刺さってたし。

戦争が残酷な故に、戦争前の幸せな時間がとても幸せそう。どんなに辛いことがあっても泣かずに気丈に振舞っていたマチルドがマネクが見つかった時だけは "泣くなんて…" と言いながら嬉し涙を流していたのはグッときます。大人になったマネクは穏やかに見えるんだけど、子どもの頃は強気にマチルドに絡んでいくマネクも可愛らしい。足が悪いマチルドをおぶって鐘のある塔に登ったり、大人になってからも格好いい。

"次のカーブにマネクよりも先に着いたら無事に帰ってくる" "7を数える前にトンネルに入ったらマネクは生きてない" など、日常の中にこっそりジンクスを取り入れてるのが好き。(内容はうろ覚えだけど)

あとは、MMM (フランス語で "マネクはマチルドを愛してる" )というマークを色々なところに掘っているのも素敵だなと思う。
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