こたつreboot

トレインスポッティングのこたつrebootのレビュー・感想・評価

トレインスポッティング(1996年製作の映画)
4.0
2016年初見。麻薬中毒者の話をエンターテイメントに仕上げてしまった問題作。とりあえず、鑑賞前に1ポンドあたりの為替レートを調べておいた方が良いかも。5ポンドっていくら?

自分で言うのも恥ずかしい話なのですが僕は良識派だったようで、人を殺したら幸せになれないとか、麻薬中毒者は破滅しなければならないとか、知らず知らずのうちに身体に染みついていたようです。だから、本作のように主人公が麻薬中毒者なのに破滅の道を転がっていかない作品は納得いかないのです。ふんぎふんぎと鼻息荒くなりそうなのです。

が。
納得いかないと同時に面白かったのも事実でして、本作を傑作だと認めている自分がいたりして、正直なところ、戸惑いを覚えています。あー。これが混乱している、というやつなんでしょうか。既知の価値観を壊される、というやつなんでしょうか。考えれば考えるほど頭の中がぐわんぐわんとします。言葉では語れない何かが本作には詰まっているのでしょうか。

しかし、僕の狭い範囲での経験で言うと、犯罪に絡む作品というのはどこか陰々滅々した雰囲気が漂っているのですが(というか漂っていないといけない、という思い込みもありそうですが)、本作に限ってはそれが無いのです。いや、悲惨な状況もきちんと描かれていますよ。でも、観終えた後にそれを忘れさせてしまうほど軽いんです。ノンフライかき揚げのように軽いんです。さくっと後乗せなんです。
いやいやいや、麻薬中毒についてこんなに軽い描写で良いのでしょうか。真似する若者が出てくるんじゃないでしょうか。でも、まあ、そんなことは自己責任の範疇と言えばそうなんですけどね。

若いうちに観ていたのならもっと素直な感想が書けたのかもしれませんね。大人になるってこういうことなのかな、なんて僕の頭が固いだけかもしれませんが…。
いやはや本当にコメントに困る映画であります。

で、16000ポンドって何円ですか?