Kou

トレインスポッティングのKouのレビュー・感想・評価

トレインスポッティング(1996年製作の映画)
4.9
すごい映画を観てしまった。
衝撃が強すぎてちょっと忘れられそうにない。
こんなに面白いならもっと早く観ておけば…



〈あらすじ〉
主人公はヘロイン中毒者。そんな彼には四人の仲間がおり、暴力もドラッグもいつも一緒だった。
嫌なことがあればセックスとドラッグに逃げ、嫌なことがなくてもセックスとドラッグに逃げる毎日。
そんな生活を続けた結果、「純粋で無垢で失ってはいけないもの」を失ってしまう。それを機に主人公はドラッグを止めようとするが──



若者たちの愚かな現実逃避と、友情、
そして日常について回る責任から
逃げ回る姿を描いたエネルギー溢れる作品。

15歳の時に、それが無理なら出来るだけ
若いうちに観ておきたかった。そんな作品。



本作は前半、尺をたっぷりとって
「仲間とワルするスリル」
「ドラッグの気持ち良さ」
「セックスの楽しさ」を描いている。

これを観た人は
絶対しないよ?しないに決まってるけど、
なんらかの憧れを抱くと思う。
仲間5人で毎日ダベって、ドラッグをやり、
夜はクラブで楽しくナンパしてる。
そんな5人の姿が“生き生き”描かれてる。
そりゃ楽しいだろうし憧れも抱くだろうよ。



「ドラッグ文化を賛美している」
「子供に悪影響だ」
そんな声が出てくるのも納得のぶっ飛び具合だし、
そういうレビューが一定数あるのも納得はできる。

でも、本当にそうだろうか。
この映画を観て憧れた少年達は、ベットに横たわる黒ずんだあの顏を見ても、まだドラッグをやりたいと思うだろうか。



まあ、それでもやりたい奴はやるんだろう。
でもそれはもう映画と関係なく人間性の問題なので、本作を観ていようと観ていなかろうといずれベグビーの様になるんだろうね。



話は変わるが、この映画の面白いところは、
観終わっても答えが出ないところ。
多分、「答えは自分で選んで自分で決めろ」って
言ってるんじゃないだろうか。



映画冒頭、主人公が独白を始めるシーンがある。
「Choose life (人生は選択だ)」から始まり、
観客に皮肉めいた言葉で、キャリアや家族、
“バカでかいテレビ”とともに
『生きることを選べ』というシーンだ。



あれがこの映画の真髄だと思ってる。
人生は取捨選択の連続。今まで選んで、
選んで、選んできた結果が“今の自分”になってる。

でも、この映画はまた選ぶ機会をくれた。
自分の今を見つめ直し、改善するチャンスを。

主人公と同じく自分達が、
『何を選び』『どう生きるのか』

そう問いかけてくる作品に自分は感じました。

───────────────────────

激しい描写はあったものの、どこか郷愁さを感じさせてくるのがなんとも憎いですね。

『スタンド・バイ・ミー』が小学校時代の友人と遊んだ熱い夏の日を思い出させるとしたら、この作品は、中学校時代のやさぐれてて友情第一で、とにかくバカやってた頃を思い出させる──
そんな作品でしたね。



2018年1月5日 5本目