zomychan

トレインスポッティングのzomychanのネタバレレビュー・内容・結末

トレインスポッティング(1996年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

記録

ビジュアルにずっと前から惹かれていて見たかった映画。

いざ見てみたらズタボロな人々の姿がかなり衝撃的だった。自分だけではなく、自分を生んだ親、それより前の世代からずっと、人生一つ一つの選択が積み重なった結果として彼らは生きている。「Choose life.」というレントンの言葉はあまりにも単純で日常的に行うことだからこそ、恐ろしくもあり希望に満ち溢れた行為だと思った。映画では、そんな矛盾のなかで何とかやっていこうとする泥くさい人間の本能的な姿をみたような気がした。

アーヴィン・ウェルシュの原作も読んでみたい。文字で追ったら頭のなかにどんな風景が思い浮かぶのか、きっともっと描写が穏やかになると思う。映画はドーンと率直な描写が本当に多かった。

タイトルを気にしたことはあまりなかったが、(正しいかどうかは不明だが)trainspottingというのは元々鉄道オタクの意味で、のちにスコットランドエディンバラにある廃線で薬物をキメる人たちのことをそう呼ぶようになったらしい。スコットランドにウンザリして希望を持てないでいたレントンたちの描写は、このタイトルを妙に生々しい響きにした。
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