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トレインスポッティングのHKのレビュー・感想・評価

トレインスポッティング(1996年製作の映画)
3.8
アーヴィン・ウェルシュの小説が原作のイギリスのドラッグ映画の代表作。監督は「28日後…」「スラムドッグミリオネア」やロンドンオリンピック演出監督でもあるダニーボイル。

ドラッグの恐ろしさを知るのなら「レクイエムフォードリーム」のがいいかもしれないが、この映画はその怖さをある意味ポップな芸術性で昇華しているといえよう。

しかし、描写はとてもきつかった。自分は血が飛び出るスプラッター物ならまだ大丈夫だが、糞尿が飛び交うスカトロ物は無理だ。故にあのトイレのシーンは目を覆って「うげええええ!」ってなってしまった。スパッドがウンコついたシーツを食卓にぶちまけちゃうシーンも同じだ。でもある意味こういう描写も包み隠さす映すダニーボイルさんはすごいと思う。

赤ん坊のシーンもまたトラウマ、ガンギマリ状態だと、赤ん坊の世話すらできなくなるのか・・・とやはり薬物防止要素も入っている映画だ。レントンの禁断症状に出てくるあの幻覚シーンの赤ん坊も顔がパンパンでエクソシストのようで怖かった。本来可愛い赤ん坊がああいう状態で映るだけでとてつもなく不気味に映る。

登場人物も全員個性があってよかった。どれもまともじゃないけど絶対ベグビーさんとは友達になりたくねえ。まだ薬中の人間の方がましに見える。
トミーさんみたいな人がああも無惨なラストを迎えてしまうのも嫌だがやはり人生分からないものである。

イギリスに根付くドラッグ文化を見事に抉り出した映画だと思った。
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