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アメリカン・ビューティーのmatsuのレビュー・感想・評価

アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)
4.6
久しぶりに2度目の鑑賞!! 凄く良かった

1回目見た時は中年男性のエロ炸裂映画の印象が強かったが、再鑑賞してみて全くそんなことはない傑作映画と認識

見返してみると、この映画は映画として完璧に近い作品だと思えてきた

アカデミー賞5部門受賞は超納得

アメリカンビューティーはバラの種類の名前だが「アメリカの美徳」も指し、「美徳」なんてぶっ壊せという感じで存分に社会風刺がきいている

娘の友人に本気で惚れてしまう痛い中年男性を演じたケヴィンスペイシー、今見るとこの映画の彼は神演技

妻に「人間よりもモノが大事なのか?」と問う場面やアンジェラを優しく抱きしめてあげる場面が好き(ところどころ変態だが)

夫を見下し強権ぶりを発揮する上辺だけの女性を演じたアネット・ベニング、彼女も素晴らしい

不倫が夫にバレて帰って合わせる顔がない気まずい悔しい、という複雑な心情を見せる場面の演技など非常に良かった

ジェーン役のソーラー・バーチ、アンジェラ役のミーナ・スヴァーリの2人もなかなか良かった

ジェーンとリッキーが初めて語り合い、お互いに寄り添う場面が良かった

脇役陣のイチ押しは眼力が強いリッキー役のウェス・ベントリー、父親(元軍人)役のクリス・クーパーの2人

リッキーは父親から押さえつけられ真面目さ・従順さがある一方、薬物を取り引きしたりビデオカメラで盗撮するなどかなりイカれた面を持つ少年を演じたがところどころ神演技

クリス・クーパーはこういう強権的で支配者的な男性を演じるのが本当に上手い、うま過ぎる

誰一人欠けてもこの作品の完成は成し遂げられなかったと思われる、全体的に各キャストがどハマリ
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