まとぅん

アメリカン・ビューティーのまとぅんのレビュー・感想・評価

アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)
4.5
イメージとかけ離れていたほど、重い話だった。これアカデミー作品賞なんですね〜
人にオススメしたいけど、「おっさんが娘の友達に欲情する話」って一言で伝えられても観たいとはあんまり思わんよな笑

"1999年"は生まれたばっかり🤱なのでよく分かりませんが、多様性云々もまだ発展途上でそんな重要視されてなかっただろうから、公開当時にしてはかなり風刺効いてたんかな?どうなんだろう?有識者求ム🙏


○主人公の中年おやじをケヴィン・スペイシー、娘をソーラ・バーチが演じる。
監督は『1917命をかけた伝令』他、007シリーズのサム・メンデス。


ー郊外の新興住宅地に暮らす夫婦と娘の三人家族。夫婦仲は冷め、娘は親と意思の疎通がない。おかしな青年とゲイ嫌いの父親がいる隣家も同様の家庭だ。だが夫がリストラに合い、娘の友人に性的妄想を抱き、妻は浮気、娘は隣家の青年と駆け落ちを決意し…





○ タイトルである、"アメリカン・ビューティー"はアメリカの赤い薔薇の品種だそうで、
「豊かな家庭の象徴」「官能の象徴」という意味合いがあるそう(wiki参照)。
赤い薔薇🌹の花言葉「愛情・美」で、本数によっても意味は変わるのは聞いた事があるが、作中でもいくつかのシーンで薔薇が出てきて、その本数も見逃せなかったり?👀


○ 出てくる人達は気持ち悪い人ばかり。
登場人物皆んな闇を抱えているようで何とも重苦しい雰囲気。終盤で明らかになってくる彼らの外見と内面のギャップがリアル。

妻・娘には馬鹿にされ、娘の友人に発情し、挙げ句の果てにリストラされる主人公のトンデモダメおやじに、まさかここまで考えさせられるとは。笑


○痛烈に家族崩壊を描いており、これが人間の醜さ愚かさでもあり、真髄か。
世の中に存在している家族は、何かしら秘密も不満も抱えてはいるが、それら全てを解放した結果がこの作品内の家族で表現されているのかもしれない🤔
また崩壊していないなら、それは家族の誰かが何かを我慢しているのかもしれない。
幸せは見えにくいけど、実は身近にある。

ただ、全てを解放して自由になれば生きやすいのか?
答えはイエスでもノーでもある。この家族の場合は「ノー」であった。そんな上手くはいかない、これが現実だと。

一方の登場人物たちが卑下していたゲイカップルは「イエス」で、作中では1番明るく幸せそうだったのも皮肉たっぷりだ。笑

これが『アメリカ🇺🇸の美』?
結構好きな作品でした👏
まとぅん

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