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恋におちたシェイクスピアのkuuのレビュー・感想・評価

恋におちたシェイクスピア(1998年製作の映画)
3.8
シェイクスピア別人説はホンとかなぁ、ストラトフォード・アポン・エイヴォンのシェイクスピアによって書かれたとされとる作品は、実は他の作者もしくは"ウィリアム・シェイクスピア"ちゅう共有のペンネームを用いた作家集団によって書かれたものちゃうかって話題を巡って18世紀以来続けられてきた学術的な議論であるがどないかなぁって。話が逸れたがこの映画は文豪シェイクスピアの◎秘恋の物語を劇中劇と絡めて一大ラヴ・ロマンスに仕立てた映画で。場所はお芝居のお熱が過熱するイングランドの黄金期って云われとるエリザベス朝のロンドン。ローズ座は人気作家ウィリアム・シェイクスピアの喜劇頼みの劇場やった。彼は不調に陥っとって、何とか仕上げた新作喜劇のオーディションにトマス・ケントってニイチャンがやってくる。このニイチャンはなんと!裕福な商人の娘ヴァイオラの男装した姿やったから宝塚過激ぎみ。商館にもぐり込んだシェイクスピアは、ヴァイオラと運命の恋に落ちる。って劇的やん!その日からスランプ脱出し劇作を書き始めたシェークスピア、たが!トマスから親が決めた結婚のためもう会えないってヴァイオラの別れの手紙を受け取りる、納得できずまた館へ。そこでトマスがヴァイオラの仮の姿だと知る。心行くまま結ばれた二人は何度も忍び逢い、恋がだんだん運命の悲恋の物語「ロミ・ジュリ」を形成していく。ヴァイオラは野郎として皆をバッタリかましつつ芝居の稽古を続けとったが。初演数日前、トマスが実は女性であっことがバレ、劇場が閉鎖される。女性が舞台に立つことが許されない時代やしなぁ。ライバル劇場のカーテン座の協力で初演を迎えよったが、同じ日ヴァイオラは泣くなく結婚式をして。式の後劇場にきたヴァイオラは、声変わりが起こり出演でけんようになったガキの代役で、ジュリエット役をすることに。ロミオ役はシェイクスピアや。デキスギクンやね。詩に溢れた悲恋劇は大喝采を呼ぶが、《余談ながら「ロミジュリ」のセリフは「オクシモロン」って呼ばれれとるもんがよく使われとる。ギリシア語の"oxy(鋭い、賢い)"と"moron(鈍い、愚かな)"を合体させた語で、矛盾撞着語法と訳されっかな?パラドックスのひとつで、使い方は、相反する性質のモンを組み合わせて表現する。例えば、ジュリエットのセリフ。「美しい暴君、天使のような悪魔、鳩の羽を持つ鴉、狼の残忍さを宿した子羊!」なんてイカした文句ちゅうように、物事を平面的ではなく奥行きのあるものとして見せるん。んで、一応自分は原文既読やし、その話やけどシェイクスピアの作品は、大半が韻文と散文のミックスで出来上がっとるyho! 。中でも奴がこよなく愛したのはOho 、ブランク・ヴァースちゅうリズム。韻文 = (セリフなどの)行末に、韻を踏ませる(押韻)文yho! つまり、はじめの人が this で言い終われば、次の人は kiss で言い終わるだよね~だよね~、語尾の同じ響きの言葉を持ってくるモン。ラッパーが得意とするやつやね!散文は韻を踏まへん自由な文。普通の文。自分は韻を踏む作詩がすきかな。むずかしいんがブランク・ヴァース(=無韻詩) = 韻を踏まんで、一定のリズムを刻む文。このリズムとは、発音の「弱」、「強」、を交互に5回くり返す、弱強5歩格と呼ばれる。英語のもっとも自然なリズムやし、日本では「七、五調」のようなモンかな。心臓の鼓動にも似とるし、安心を与える効果があるらしい。シェイクスピアは、基本的に高貴なモンには韻文(または無韻詩)を、低俗なモンには散文を喋らしとる。散文にはスピード感があるさかい、高貴でもペラペラとしゃべる時は散文。朗々として心地ええ韻文、サックサクと進む散文、両方を切り替えながら使うことで、演劇にメリハリが生まれんだなぁ。原文はマジにイカしてるし、逝ってまう》何のはなしやったかなぁ?まぁ芝居好きのエリザベス女王の許しで劇場閉鎖は免れて、ヴァイオラの結婚は無効にならへんで泣くなく二人は別れる。結婚して新天地アメリカにいってもたヴァイオラを思い、シェイクスピアは新たな喜劇「十二夜」を書き始めるんやなぁ

Act Ⅰ

Juliet 
My only love sprung from my only hate!
Too early seen unknown, 
and known too late!
Prodigious birth of love it is to me,
That I must love a loathed enemy.

Act Ⅱ
Romeo 
What light yonder window breaks?
It is the east, and Juliet is the sun.

Juliet 
O Romeo, Romeo! 
Wherefore art thou Romeo?
Deny thy father and refuse thy name;
Or, if thou wilt not, be but sworn my love,
And I’ll no longer be a Capulet.

Juliet
‘Tis but thy name that is my enemy;
Thou art thyself, though not a Montague.
What’s Montague? it is nor hand, nor foot,
Nor arm, nor face, nor any other part
Belonging to a man. O, be some other name! 
What’s in a name? 
That which we call a rose
By any other word would smell as sweet, 

So Romeo would, were he not Romeo called,
Retain that dear perfection which he owes
Without that title. Romeo, 
doff thy name,
And for that name, 
which is no part of thee,
Take all myself.

Romeo 
I am no pilot; yet, wert thou as far
As that vast shore wash’d with farthest sea,
I would adventure for such merchandise.

Juliet
My bounty is as boundless as the sea,
My love as deep; the more I give to thee,
The more I have, for both are infinite.


Romeo 
I would I were thy bird.

Juliet
Sweet, so would I,
Yet I should kill thee with much cherishing.
kuu

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