話題の「ミッド・サマー」の監督、アリ・アスターに多大な影響を与えたとされるのも納得の奇作。
男女の性の営みを赤裸々に詠い上げた、奇妙なフォークソングが全編を彩る、ジャンルでいえば、さしずめシュールなホラーミュージカル?と言ったところか。
綺麗な景色、陽気な歌声に島民達の笑顔、楽しい雰囲気とは裏腹に宗教観の相違による異常な風習とのギャップに、始めて観る方は少々戸惑ってしまうだろう。そして、これほど救いようがない惨たらしい結末というのもそうお目にかかれるものではない。
画のインパクトに見応えがありつつも、ストーリーそのものは、独自の文化とキリスト教とは異なる教えや思考、これらが上手く掛け合わさった、同系のミッド・サマーよりもシンプルで分かりやすい作品だった。