TaiRa

高原の情熱のTaiRaのレビュー・感想・評価

高原の情熱(1944年製作の映画)
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高原のホテルにやって来た女を中心に、アル中の恋人、サイコパス富豪、ホテルの女主人、ドカチン青年、と周りの人間が勝手に壊れて行く話。

クライマックスへのテンションの上げ方が最高で、仮装舞踏会の狂乱〜夜道の爆走酔っ払い運転〜ダム建設現場、と見せ場が多い。舞踏会では紙吹雪の意味合いが場面によって違う。爆走する車やライフルで狙う時の主観映像。作業員たちが詰め寄る時の光の演出。それと全編通してのロケーションが凄い。特にダムの建設現場の迫力はSF映画みたい。音だけの回想とか洒落てた。

撮影期間が1942年から1943年にかけてらしく、その時まさにフランスはドイツに全土占領された。それを踏まえると、ラストも色んな見方出来る。
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