のんchan

小さな泥棒ののんchanのレビュー・感想・評価

小さな泥棒(1988年製作の映画)
4.0
フランソワ・トリュフォーとクロード・ド・ジヴレーのオリジナル脚本を基に、クロード・ミレールが脚色し監督した作品❗️

シャルロット・ゲンズブール17歳での主演作❣️
不良少女を堂々と演じる器量に驚くが、とにかく瑞々しい。透き通るような肌、半開きの口元が印象的。たまにニコッとする笑顔は爽やかだけど、仏頂面する彼女も魅力的ですね。


母親に捨てられ叔母夫婦から育てられた16歳のジャニーヌは、1日も早く自立したくて仕方ない。
非常にオマセで友達とはつるまず、学校帰りにトイレで着替えそのまま映画館へ。しかしお金がないので、ちょこちょこ万引き、いや確信犯の盗み癖が板についてしまった困り者。
退学して大金持ちの家政婦として住み込みで働くことに。
そして、映画館で出会った市役所勤務の43歳の男と不倫し、また若いヤンチャな男とも二股をする。
その後も盗み、少年院(女子)脱走、妊娠、と大人目線で観ているとハラハラするが、捉えどころのない薄幸な少女の痛々しさが切ない。
ラストは少女から母親になる希望が想像出来るエンディング。



【無駄話】
大金持ちの奥様が妊娠し、ジャニーヌの若い身体を心配してくれる。そこで世界的に有名だが、排卵日予測をする『オギノ式』を教えてくれる。フランスの情報誌に載っているのも嬉しかったけど、実は荻野久作博士は新潟大学で研究され、民間の産婦人科で最晩年まで現役を貫かれた。祖母は知っていたみたい。
新潟市の自宅で死去。没後、自宅前の通りは『オギノ通り』と名付けらている。
過去の私の職場のすぐ近くで、しょっちゅう通っている道だったので、なんとフランス映画を観て故郷が懐かしく思い出された☺️
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