ドラッグ・ディーラーに妻を取られた中年男が、神の啓示によりスーパーヒーローになることを志し、自らの正義の名の下に悪を懲らしめるアンチヒーロー映画。
ジェームズ・ガン監督作品の中で、1番見たかった映画。やっと見ることができた。アニメオープニング映像が素晴らしくて、本作のテーマ性を殺さないバイオレンスさを残した作りがめっちゃ良かった。
思っていた以上に自警ヒーローものとしての出来がよく、アクションで言うと『キックアス』に劣るものの、「普通とは何か」「変ってなんだ」と人間社会にあまり溶け込めない男が人生の中でようやく手に入れた愛すべき妻への執着といったリアリズムがしっかり施されており、エンディングで人生の中で大切なものを見つけるということの意味への理解をするシーンはグッときた。
リビーのキャラが本当良かった。ヒーローものの相棒としてやってはならないこと、ヒーローの真似事のよくない例の具体化と言ってもいいキャラだった。