「俺を殺して世界が変わると思うのか?」
冴えないおじさんが寝取られた嫁を取り戻すためバットマンごっこをする話。
「ヒーローがやってることは実際はこうだぞ!」みたいな問いかけや気づきを期待して見たんだけど、戦う理由が個人的すぎてその辺は成立してなかった。主人公は「正義のため」とかの大義名分でなく、あくまでも自分のためにヒーローやってた。正義の狂人じゃなくて、ただの狂人だった。そういうのが見たいならバットマンやパニッシャーでも見てろってことですね、多分。
もっとこう、えげつないほどに狂った話と全くハッピーじゃないオチを期待してたんだけど、時折差し込まれるグロを除けば終始フツーに進んだし、なんとなくハッピーな感じでシメられたからちょっとな〜と思ってしまった。
あんな暴虐の限りを尽くしてその後何事もなかったかのように生きてけるわけないっつーか、そんな普通に生きててくれるなよ、あんなことしといてさ。もっとこう……すべてを失えよ。せめてダークナイトよりは悲惨な終わり方しろよ。
ジェームズガンらしさは終始全開だった。ファンキーな演出とクソグロの交互浴。趣味悪いのはこの頃からか。何の脈絡もなく頭が開いて脳が出る。出すな。
それにしたって、撃たれて顔に穴が空くみたいなの好きすぎるだろ。変態野郎。
サイドキックの女の子の「え、何?このキャラ……」感がなかなか絶妙。